Home / 海外犬舎訪問 / Jokyl Airadale Terriers
エアデールテリアとのあゆみ
私がエアデールテリアに初めて出会ったのは1957年のことで、私はその後すぐにこのエアデールテリアの世界にのめり込んでいきました。その時のエアデールテリアは Mayjack Briar と Riverina Galena の2頭でした。 この2頭のオーナーは George Jacksonで、私が管理とトリミングをし、プロハンドラーの Joe Cartledge がハンドリングをしてチャンピオンを完成させました。そうです、この2頭が Jokyl犬舎の最初のチャンピオン犬なのです。
その後、Riverina Tweedsbairn(Ricky) とその姉妹の Riverina Siccawei Daidem を Joe と私でショーに出しました。ご存知のように Tweedsbairn は1961年のクラフトでベストインショー(BIS)を獲得しました。私はその後、Tweedsbairn の子供達、Ch. Riverina Balquidder Bairn とCh. Riverina Berwick Maid をショーに出しました。
1967年以降は George Jackson の妻の Olive とハンドラーの Bert Southgate のコンビでショーを担当していました。私は犬達や小犬たちの面倒をみたかったので George Jackson の所でしばらく仕事をしていました。しかし1970年に Bert がリタイアーしたため Olive だけでは手に負えず、私は Jokyl Superior と Jokyl Elegance をつれて再びショーの世界に戻りました。Jokyl犬舎で続く10年に作り出したチャンピオンの最初の2頭です。
Siccawei犬舎の Clare Halford が亡くなったとき、George Jackson は彼女の犬舎からどの犬を私たちが飼うべきか尋ねました。私は即座に "Galliard" と答えました。 Galliard は私たちの犬舎にやってきて、そして素晴らしい種雄となったのは皆さんご承知の通りです。Mrs.Halford は彼をスウェーデンに送る交渉をしていましたが、もしそうなっていたらイギリスのエアデールテリア界にとって大損害だったことでしょう。
Galliard はその後17頭のイギリスチャンピオン、そして多数の海外のチャンピオン達の父となりました。そして彼の一番の息子の Jokyl Gallipants は25頭のイギリス、プラス1頭の海外でのチャンピオンの父となりました。
その当時は、頼まれれば他の人の犬のハンドリングもしました。ちょうどそのころイタリアのMrs. Sommi Livraghiから彼女の若い雌犬Ginger Xmas Carol(Emma))のハンドリングを頼まれました。6ヶ月の検疫の後、彼女はJokyl犬舎の一員となり、皆様ご存知のように彼女は1986年のクラフトで見事BISを獲得しました。私にとってこの2度目のクラフトでのBISは、トリミングはもちろんハンドリングも全て私がしました。それ以来、沢山のJokyl エアデールテリアがチャンピオンになりました。一番に特筆すべきは、1996年にリザーブBISになったCh Jokyl This is My Song(Nan)です。この子はGallipantsとXmas Carolの娘との自家繁殖です。その後彼女はJokyl犬舎で素敵な老後を送っています。Jokyl犬舎の犬たちの勝歴はNNATA(英国ナショナルエアデールテリア協会)のイヤーブックに詳しく載っています。

私にとってのエアデールテリアの魅力
外見的には、私はエアデールテリアの武骨で、そして四角い形のこの犬が好きです。いたずらっぽいきらめきを持ったエアデールテリアの目、そしてユーモアのセンス。エアデールテリアはある瞬間、完璧に耳が聞こえない振りすることが出来ます。そしてすぐ次の瞬間にはあなたが今までに一度も出会ったことのないような最も愛情深い友人になりたがる、そんなエアデールテリアが私は大好きです。
私にとって一番印象深いエアデールテリアは、たくさんのJokyl犬舎のチャンピオン犬達の中でまず印象に残ってっているのはCh Bengal Flamboyantとその息子達、“Ch Siccawei Galliard” と “Ch Jokyl Smart Guy”です。この2頭の種雄は、Jokyl犬舎のエアデールテリアの基礎となりました。Smart Guy は我々のためにとても良い犬たちの父となりました。その中には Ch. Jokyl Smartie Pants がいました。私は彼女と Galliard と交配し、私にとってこれまでに最もすばらしいエアデールテリア
“Ch Jokyl Gallipants” を生みました。
そうです。私のエアデールテリア人生において最も印象深いエアデールテリアは Gallipants(Soldier) です。 彼を初めてトリミングをした時、私は心臓が止まるほど興奮しました。 私は今自分がこの目で見ている現実を信じることができませんでした。それほど彼は素晴らしいエアデールテリアでした。
彼の輝かしい賞歴は、14回のグループ入賞、オールブリードで7回のBIS獲得。1983年にはオールブリード・トップドッグ獲得。同じく1983年に Pro Dogs Stakes で勝ち、1984年には Pedigree Chum Stakes and Contest のチャンピオンとなりました。

そして偉大な種雄でもあり、今日の殆どのチャンピオン達は彼の血をひいています。彼は、ショーにおける態度も含めて本当に素晴らしかった。12歳を越えてもなお美しく、私が今まで見たことも無いほど素晴らしいエアデールテリアでした。
Ch Riverena Tweedsbairnもとても印象的な子でした。やや大きめのエアデールテリアでしたが、つま先立ちをする才能があり、必要な時に必要なことをしてくれる殆ど欠点の無い子でした。
私の優れた犬づくり&ショーイングの特徴
私はいつも“エアデールテリアらしい犬”、具体的に言えば鋭い表現力を持ち、そしてクオリティ、スタイルともに力強い犬を作ろうと努力しています。雄犬はやはり雄犬らしく、雌犬は女性的で、でもその中に力強さを秘めた、そして彼ら自身が「キング オブ エアデールテリア」だということを知っているかのような犬を・・・・・。
私は自分の犬を“ショーに出すこと自体”を楽しんでいます。そして彼らにも私と同じように楽しんでもらいたいといつも思っています。勝ったときも負けた時も、他の出陳者と仲良の良い間柄いるように心がけています。ショーでは楽しい時を過ごしたい。 その日のジャッジが軽いタッチで犬たちを見て回り、決してごう慢でなく、公正で自信を持った審査をしてくれれば、私はいつも満足しています。 たとえその審査結果に賛成出来なくても。(私の出来がそんなに良くないのに良い審査結果だった時や、また、その反対の時など!)
私の将来の夢
これから先も十分長生きし繁殖やショーを楽しんでいきたい。最後の時が来るまでエアデールテリアを楽しみたいと思っています。そして何よりもの夢は、クラフトでもう一度BISを獲得したい!!
私からATCJの会員へのメッセージ
自分のエアデールテリアを精一杯愛してください。そしてできるだけ彼らが自分の頭を使うように、沢山いろいろなことを彼らに与えてください。これから繁殖をしていきたいと考えている方達へ!あなたが繁殖した小犬たちにはエアデールテリアを飼うのに望ましい、そして愛情に溢れた家庭をぜひ与えてください。新しい全てのオーナーたちにエアデールテリアがどんなキャラクターの持ち主かをよく理解させてください。万が一不幸にして新しい家庭に問題があった場合には、どうかあなたはその小犬を連れて帰り、改めて別の飼い主を探してください。 たとえあなたがショーで勝てなくても、たいていの人たちは自分の犬たちと楽しいひとときを過し、そしてきっとそこでなにか楽しいことを見つけることができるでしょう。例えばショーが終わった後に皆で集まってパーティーをしたり。全てが終わったあとは、結局あなたはあなたの最愛のエアデールテリアと一緒に家に帰るのです。
そして、よく覚えて置いてください。エアデールテリアは、あくまでもエアデールテリアであって、エアデールではないのです。私たちは皆よく「テリア」を省いてしまいますけど・・・・・
最後に日本のすべてのエアデールテリアファンのご多幸を祈ります。いつか皆様にお目にかかりたいです。

Mary Swash