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今回の海外犬舎訪問は、東欧の国ルーマニアのトップブリーダーHappyTailes犬舎です。HappyTailes犬舎は1997年にMrs.ラビニア ステアーにより設立された犬舎で、まだ歴史は浅いのですが、これまでに多くのインターナショナルチャンピオン、ヨーロッパチャンピオン、アメリカ、オーストラリア、ロシア、エストニアなどの多くの国のチャンピオン犬を排出しています。
  彼女は現在、ブリーダーとしてだけではなく、FCI公認のインターナショナルジャッジとしても活躍しています。そんな彼女に、彼女自身のこと、そしてルーマニアのエアデール事情など、いくつかの質問をしてみました。

Q1 Q1.あなたの職業は何ですか?あなたの日常の生活パターンを話してください。あなたはどれほど長い間1日であなたの犬の世話をしますか?
私はたくさんの仕事を持っています。私は現在 35歳で、芸術と教育学で高い評価のルーマニア大 学で前衛的演劇で博士号を取得した後、女優をしていましたが、現在は Oradea大学で舞台監督や演劇家の卵たちの教師をしています。たくさんの犬たちと遊ぶ時間も含めて、実にフレキシブルな生活パターンとなっています。

Q2.あなたの家族について教えてください?
私の家族はナイステリアピープル全てです。例えばあなたたち Takemi& Shino や、Keith Lovell(オーストラリア)やその他多くの私の友人たちです。でも、質問の意味が私の実の家族について、と言うことでしたら、まず最初に亡くなった父のことを話さなければなりません。
  私の父は日本文学をとても愛していました。父は優れた言語学者であり、特に日本語と日本の伝統、文学、絵画などに興味を持っていました。日本とルーマニアの異種文化の中で、人生の友Kosei Miya氏と有名な画家であるMioshi Akasaka氏と共に働いていました。
  そして、日常的な家族としては2歳になる息子 Alexと、彼の父親であり私のパートナーである Zsolt Lokodi、プラス13頭の美しいテリアたちです。

Q3.ルーマニアのどの辺りに住んでいますか?どのような環境ですか?
少し前までは、町から35kmほど離れたところに住んでいました。その家は、2600坪ほどの犬のための広い運動場がありました。現在は、私たち、そして犬たちのために町から8kmほどの所にある所に土地を買い、そこに新しい家を建てました。とても良い所ですよ。

Q4. あなたの犬舎Happytails Airedale and Welshについて聞かせてください。今何頭、いますか? いつもどこにいますか?
いまは、エアデールが成犬4頭です。そしてウエルシュテリアが9頭います。彼らは基本的には犬舎飼いです。夜は自分たちのパドックで寝ます。でも、昼間は広い庭で自由に走り回っています。
繁殖時には子犬たちはいつも母親と一緒に私のベッドルームにいます。彼らが家を出て行くまでは、彼らの社会化のためにも、私と一緒に家の中に置いておく方がよいと思います。

Q5.最初にエアデールを飼ったきっかけは?
私の最初のエアデールは1996年です。当時、私はまだ学生で、その最後の年でした。私は前からエアデールが欲しくてたまりませんでした。でも本で囲まれた部屋は動物を飼うにはあまりにも狭く、飼うことはできませんでした。大学卒業の年に、私はついに自分の夢を追うことを決めました。

6. ショーはいつ始めましたか?そのきっかけは何ですか?
他のファンシャーたちと同じです。最初にエアデールを持ったこと自体がきっかけです。最初の犬、Janという名前のエアデールはルーマニア国内ではたくさんの成功を収めました。でも、彼は海外ではあまり通用しませんでした。だから私はもっと素晴らしい犬を必要としました。
私はその後アメリカチャンピオンの AM CH, INT CH, MULTI CH TERYDALE HK SHAIREABS ONLINE (Garrett)を手に入れることができました。Garrettは、今ではルーマニアだけではなくこの周辺の国々において、素晴らしい基礎犬として活躍しています。私はアメリカのテリーデール犬舎のMaripi Woolridge女史に感謝しています。

Q7. ショーのためのトリミングは誰がしますか?どのように覚えたのですか?
私たちは自分でトリミングをして、自分でハンドリングもします。私はテリアのグルーミングがルーマニアではやらないのかどうしても理解できません。テリアはストリップが必要だということを人々に納得させるのに相当な時間と努力が必要です。他の訳の分からない理由で、多くのルーマニア人たちは、ストリッピングは虐待だと勘違いしています。

Q8.どの子が最も印象的でしたか?
いくつかの印象的な子がいます。今ひとつだけ取り上げることは難しいでしょう。でも、やはりアメリカから輸入したGarrettが最も印象的な子と言えるでしょう。その他にも私たちの期待を満たしてくれた子たちもたくさんいます。例えば Alandala, Goody, Alex, Timmy, etc...


Q9.繁殖について。年に何回くらい繁殖をしますか?何か特別なノウハウ、考えはありますか?
エアデールに関しては年一回か、2年に1回程度です。ウエルシュは年に2回か3回、繁殖をしています。
エアデールが少ないのは、ルーマニアではエアデールがそれほどポピュラーではないからです。私たちは、エアデールの数を減らさないように心がけ、そして子犬たちの行き先には細心の注意を払っています。私たちはハンターには決して売りません。たとえ彼らが「エアデールはハンティングドッグとして優れている」と主張しても・・・
私たちはいつも自分が理想とするタイプを追求し、そして改善を試みています。例えばウエルシュテリアのCh UPGRADE OF HAPPYTAILSのように。

Q10. エアデールのどんなところが好きですか?
まず第一に、そのキャラクターです。その気質がとても好きです。それから、ワイヤーヘアードな毛質とブラックandタンの色、そしてスクエアータイプの形も大好きです。

Q1. エアデール人口はどのくらいですか? また、ルーマニアでのエアデールの歴史はどうですか?
全ての犬種と同様、エアデールも世界大戦以前は、人気のある犬種でした。しかし、第二次世界大戦後の1950年代までは犬社会そのものが低迷していました。共産主義下のルーマニアでは国境が閉鎖され、ブリーダーたちは犬を輸入することができませんでした。この間、多くのブリーダーたちは、ハンガリーやドイツ経由で、そして時には違法に犬を輸入したりしていました。
それが革命後輸入が自由になり、1970〜80年代に入り再び犬社会が復活し始めたわけです。現在ではアメリカやカナダ、他のヨーロッパ諸国からたくさんの犬が輸入されています。

Q2.エアデールのブリーダーはどのくらいいますか?
ルーマニアにはエアデールのブリーダーは私のHappytails犬舎と、もう一つRodica Fock犬舎しかありません。でも、控えめに言っても、Happytails犬舎がベストエアデール、ウエルシュを繁殖していると言えましょう。

Q3. ルーマニアのメインの系統は何ですか?
私たちのラインはTerydaleとVan't Asbroekがメインです。また私たちはMatrasenの血も入っています。

Q4. 年に何回ショーがありますか?
私たちのナショナルテリアクラブとダックスフンドクラブは、出陳犬の質を落としたくはありません。だから年に1回しかショーは開催できません。何よりもまずルーマニアチャンピオンを獲得するためにはそれにふさわしい状態、つまりクラブショーでは少なくてもエクセレントな状態である必要があります。

最後に一言。あなたの夢は何ですか?そして、日本のエアデールファンシャーに一言 !!
私の夢は、私の息子の成長と共に生き、犬たちと遊ぶためにも、乳ガンに打ち勝つことです(以前、彼女は乳ガンの手術をしました)。息子にテリアのすばらしさや、人々に対する愛情、音楽や演劇、文学のすばらしさを教えたい。そして世界中のテリア愛好家達とのコミュニケーションをもっと取っていきたいと思います。
ルーマニアと日本で、私たちはお互いとても離れたところにいます。でもそんな私たちを結ぶたくさんのものがあります。私たちはエアデールテリアを通じて同じ希望を持ち、そして同時に失望や挫折も経験してきています。私たちはもっと交流を深め、距離を縮め、これをきっかけに情報を共有していけれれば思います。
(Lavinia Steer from ROMANIA)